東京2020オリンピックから競技採用され注目が集まっているサーフィン。
実は神栖市もサーフスポットとして有名なんです。
本記事ではサーフィンの視点から神栖市の魅力を紹介します。
水が澄んで遠浅。初心者から上級者まで楽しめるサーフィンに理想的な環境
太平洋が広がる日川浜(にっかわはま)海岸
環境省「快水浴場百選」選定の波崎(はさき)海水浴場
太平洋に突き出た茨城県の東南端に広がる日川浜海岸と波崎海岸。約20㎞にわたって白い砂浜が続き、太平洋の雄大さを実感できる。太平洋から吹き付ける風が、広大な砂浜に美しい風紋を描き出します。
キラキラ光る砂浜を歩いて波打ち際へ。海の水は透明度が高く、水中の自分の足がくっきりと見えるほど澄んでいます。風車を望む眺めの良さが大きな特徴。
神栖のサーフポイントは、コンスタントに波が立ちやすく、混み合うことも少ないので、初心者から上級者まで誰でも楽しむことができます。遠浅なので、長い距離を乗れるのも魅力の一つ。
まさにサーフィンを楽しむのに理想的な環境といえます。
プロサーファーへの登竜門。歴史ある全国的なサーフィン大会
コンテストディレクター小野 誠さん
波崎海岸では、30年以上前からサーフィン大会が開催されてきました。自治体主催の波崎町長杯が神栖市長杯となり、現在は日本サーフィン連盟茨城波崎支部主催の『茨城波崎SURFINGGAMES』として続けられています。
何度も優勝経験があり、選手兼コンテストディレクターとして大会を支える小野誠さんに、特徴や魅力を聞きました。
「小学生から60代まで、全国から約200人の選手が集まるアマチュアサーフィン大会です。日本サーフィン連盟の公認大会で、キッズ・ボーイズ、ジュニア、メン、シニア、マスター・Gマスター・カフナ、ウィメンと、年齢別にクラス分けして試合を行い、公認ジャッジが審査。成績に応じて年間ランキングのポイントがもらえます」
「大会運営で最も気を揉むのは、当日の波のコンディション。なるべく良い波で、思う存分最高のパフォーマンスをしてほしいですから。参加者からは、波崎の大会は良い波が来る、と好評です」
アマチュアとはいえ実力の高い参加者が多いことから〝プロサーファーへの登竜門〞ともいわれるこの大会。
また、素晴らしい技を間近で見る絶好のチャンスの場でもあります。
小野さんに、おすすめの楽しみ方を教えてもらいました。
「自然の波の力だけを利用して、さまざまな技が繰り広げられます。初めての方でも、すごい技はすごいと、その素晴らしさが伝わるでしょう。毎年見に来ていただけば、お気に入りの選手を見つけたり、技のレベルや完成度を見比べたり、楽しみがどんどん膨らむはずです。写真が趣味で、撮影した写真を選手にプレゼントする方もいますよ」
ビーチクリーン!愛する海岸を自分の手で清掃し、もっと大好きに
海開き前に開催された日川浜海岸清掃の様子
日本サーフィン連盟茨城波崎支部のメンバーは、長年にわたって海岸清掃を続けており、現在は4月から10月にかけて毎月1回実施。約100人が参加します。地元のメンバーだけではなく、日頃から波崎海岸でサーフィンをしている千葉や東京のサーファーも参加するそうです。
「1回の清掃で、トラック2〜3台分ものゴミが集まります。海から漂着するゴミもありますが、夏場は花火やバーベキューのゴミが目につきますね。でもサーファーでゴミを捨てる人は絶対いません」
と話す小野さん。
東日本大震災の後は毎日ゴミ拾いを続け、1カ月でサーフィンのできるきれいな海を取り戻したとのこと。海を愛するサーファーの努力があるからこそ、美しい砂浜と澄んだ水が守られているのです。
「もしサーフィンを始めてみたいと思ったら、海岸清掃に参加するのが近道かもしれません。ゴミ拾いをしながら、ぜひメンバーに声をかけてください。特に中学生や高校生など、若い世代に興味をもってもらえたらうれしいですね。登校の前にサーフィンをするほど夢中になれば、早寝早起きの規則正しい生活が送れますよ。夜遊びよりも、サーフィンの方が絶対に面白くなりますから(笑)」
参考:海岸清掃に興味を持った方は、ぜひ「3年ぶりの海岸清掃!ビーチクリーンで、海を楽しみながら“かみす”を考える」で海岸清掃の様子や参加者インタビューを確認してみてください。
年に1回のサーフィン検定!
神栖の波を愛する人たち
サーフィンが好きになったら、次の目標は日本サーフィン連盟のサーフィン検定。
波崎海岸では毎年1回実施されています。
1級から5級まであり、自分の力を確かめたい人や、昇級を目指す人など約250人が参加。取得した級を目安に大会に出場するなど、ステップアップの励みにもなります。
せっかく身近にある素晴らしい環境。もっと気軽に体験してもらいたい
2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、サーフィンが初めて正式種目となり、これまでになく注目が集まっています。
この機会に小野さんは、サーフィン普及にはずみをつけたいと考えています。
「サーフィンは難しいとか思わず、気軽に体験してください。せっかく身近に素晴らしいサーフポイントがあるので、地元から将来活躍できる選手を育てたいですね。自然が相手だから、サーフィンは面白い。サーフィンを通して海の知識が身につけば、より安全に海の魅力を満喫できるでしょう。」
(この記事は広報かみす2018年8月1日号の「まちの魅力再発見」に加筆修正を加えて掲載しています)
元の特集記事は以下をご参照ください。
2018年:広報かみす特集「まちの魅力再発見」 / 神栖市公式HP
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